チーズ考
チーズについては、五里霧中、というよりは、手が届く範囲でしか語れません。
幼い時からの記憶をたどると、レンガみたいなプロセスチーズを厚目に切ってパンにのせて熱々を食べたり、街のパン屋さんで買うチーズがのったパンのすみっこのカリカリしたところが好きだったりしました。
チーズ鱈やチーズおかき、ロッピーチーズもよく食べました。
それが個人的なチーズの文化でした。
身近にチーズがある生活をしていた訳でもない僕はチーズについての正解が解りません。
かなり食べた方だとは思いますが、確固たる正解が出ていません。
そんな中で一つ思っていることがあります。
『チーズは旅するミルク』じゃないか?ということです。
発酵全部に言えるのは生まれた風土の中で保存がきくということだと思います。
農産物には収穫期があり、取れ過ぎたものを捨てずに食べるという人間の思いから来ていて、結果、そのものがさらに美味しくなっただけで、ある意味、食い意地の賜物だと思います。
始まりは牛のチーズを作ることでした。
なんでも初めは模倣から始まります。
『まなぶことはまねること』と昔、映像の仕事に入るきっかけになった人に教えてもらいました。
まねて作って、考えて、また作って、を繰り返しました。
チーズ作りは色々な中断を経て、足掛け6年ほどになります。
こんな短い期間で答えが出ないのは当然といえば当然です。
だってたった6年ですもん。
離乳食からチーズを食べていた人達とは年季が違います。
だから、今年も作り続けていきます。
ま、答えはまだまだ出そうにないです。
不惑も半ばですが、今年も惑いながら有惑(誘惑)のチーズを作っていきます。
明日明後日が出産予定日の山羊が3頭。
そろそろ産まれますヨォ